2016年

12月

12日

東家美でございます

お疲れ様でございます。
東家 美でございます。
ありがたくも私にも、ブログを書くようリクエストを頂きました。
未熟な曲師の独り言に少し、お付き合い下さいませ🌸

舞台の上で曲師からは、お客様のお顔が見えません。
お話が進んでいる中、お客様の表情が予想がつかないのです。
全て、演者から感じ取るしかないのです。
今、ウケているのか、笑っているのか、聴き入ってくださっているのか、それともまったく飽き飽きさせてしまっているのか。
全ては、演者の高揚感や、節じりからしか伝わってきません。
どんな状況でも自分を奮い立たせて、演者に集中しております。
だからこそ、拍手や掛け声は、お客様の反応が曲師にとってもわかりやすく、本当に芸を大きく持ち上げて下さいます✨

曲師はいつ如何なるときも、三味線の調子と演者に全神経を集中しております。
本番も、お稽古通りの節というわけにはいきません。
盛り上がれば、節はいつも以上に回りますし、それに合わせてこちらも即興で手を合わせます。もしくは、啖呵をすっとばし、急に節に入る時もあります。逆に啖呵や節が増えたりする事も。
舞台は魔物、いつどんな節や啖呵が飛び出すのか、身体中を耳にして集中しております。

惜しまれつつも、休刊になってしまった月刊浪曲最終号に昔の曲師の苦労談が記載されていました。
『三味線弾き(曲師)ほど報われない職業はない』とも、お伺いした事がございます。
浪曲全盛期は、芸が失敗すれば全て三味線弾きのせいにされた事が多かったそうです。名前は出ないのでお客様から見れば、衝立の中で誰が弾いているのかもわからない。演者より格下に見られますし、舞台の上で演者からなじられる時もあったり、その上お給金も少なかったそうです。

だからこそ、昔の真の名人は自分のお三味線(常に一緒に舞台に上がる合三味線)をとても大切にしたそうです。
良い節を作り上げるのは、お三味線の力があってこそだと。
私も、この記事にとても心救われました。

私の師匠 伊丹秀敏から、育てて下さった二代目天中軒雲月師匠 のちの伊丹秀子先生には、とてもとても大切にして頂いていたというお話をよく伺います。

幸い、私が三味線を務めさせて頂いている方々には、もったいないほど、とても大切に育てて頂いております。
心が通い、信頼関係もとても厚いのです。
自然と呼吸もわかるようになり、初めて息が合って参ります。
また『お三味線は大変だから、頑張ってね』と尊敬する師匠方からお声を沢山掛けて頂き、芸を厳しくも丁寧に教えて頂けます。
この芸界程、義理人情に厚い場所はないのではないかと、お稽古毎に幸せを噛み締めております。
この恵まれた環境に、日々感謝の気持ちを持ちながら、大切にして下さる演者の方々の節を最高に活かす事の出来るお三味線を目指します。
まだまだつたない私ですが、いつの日か、私の師匠、伊丹秀敏のようになりたいです。

今一つ言える事は、この職業を選んだお陰で、夢中になれる芸と、素晴らしい師匠方や沢山の大切なお客様に出逢える事が出来ました

こんなに素敵な財産はありません。

昔の曲師の師匠方の沢山の御苦労が積み重なって出来上がった、この素晴らしい芸能を、お一人でも多くの方々に忠実に御披露出来ますよう、これからも頑張ります。

長文、失礼致しました。
丁度時間となりましたね。
ちなみに私は唸りません(笑)

それではまた、フラっと一太郎さんのブログに遊びに参りまーす
(*^^*)🌸

東家 美

明日19時から、浪曲火曜亭に出演致します✨私の恩師 浜乃一舟師匠(伊丹秀敏師匠)と東家一太郎が出演致します‼️場所は浅草 浪曲協会です。
師匠には、たっっぷり節をうなって頂きます🌸🌸
もちろん、茶話会でも師匠が大活躍される予定です😊💕
どうぞ皆様、お寒い中大変ですが、是非御来場心よりお待ちしております‼️
師匠御自身もとても楽しみにされています✨
一太郎さんも頑張ります🌸
詳しくはこちらをご覧下さいませ。

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コメント: 1
  • #1

    亜津佐 (土曜日, 17 12月 2016)

    美さま

    美さんの三味線大好きです
    切れ味が良いのです。たるみ、淀みがないのが良いですね

    曲師さんは、縁の下の力もち
    オーケストラで言えば、指揮者も伴奏もぜーんぶおひとりですものね
    集中するのがわかります


    これからも応援していきます

    ブログ・・・ちょこちょこ出演してくださいね