10/23 浪曲、未来を拓くために! 御礼

10月23日土曜日
江戸東京博物館大ホールでの
日本浪曲協会主催の
「浪曲、未来を拓くために!」
昼の部 「継承」
に出演いたしました。

ご来場下さいましたお客様、誠に有難うございました。

東家一太郎
曲師 東家美
「恩讐藤戸渡り」(室町京之介作)
を務めました。

この物語の主人公
漁師の美之作は
苦難の連続の末
復讐の心をモチベーションに医学を学びはじめます。
いざ母の仇を討てるとなった時、
人の生きるべき道を知り、仇の相手を助けます。

源平合戦が舞台の話でありますが
コロナ禍現在、様々な社会問題が浮き彫りになっている現代にも重ねて、考え深い作品です。
自分自身のこれからの生き方のことも想いを込めながら
舞台を務めさせて頂きました。

日本浪曲協会では
浅草の国際劇場時代から
近年は浅草公会堂で、
今年は江戸東京博物館で
協会所属の浪曲家がズラリと出演する
「浪曲大会」という伝統的な公演を
54回続けています。

最初に大会に出させて頂いた時は
夢のような想いでした。
ここ数年は師匠東家浦太郎も大会には出演していませんし、男性浪曲師の師匠方もめっきり少なくなりました。

協会員皆で朝早くから集合し、
出演者から受付などの手伝いで来る方々
全員で公演を運営する
協会に入ってから体感して来た
浪曲協会の伝統は、とても大事なものだと改めて思いました。

自分の舞台に集中していて、前半の浪曲は聞けなかったのですが、出番の後、
三楽会長が「深川情話」で新しい演目に挑まれたり、
伊丹秀敏師匠のお三味線は、深川の屋形船に乗っているような心地がして名人芸と感心しました。

澤孝子先生の「徂徠豆腐」では
浪曲への澤先生の気迫を舞台袖から学ばせて頂きました。

先輩方から学ぶことが沢山あると感じました。

今回のタイトルは
浪曲、未来を拓くために!

未来を拓くためには
先人の教えを学ぶこと、身に付けること、
これがとても大事です。
今まで教えて頂けたこと、経験させて頂けたことが本当に有り難いことと思います。
師匠の芸とともに
次世代の浪曲を拓いてくれる未来の同志に
継承していけるように
私自身
浪曲を現代に相続していく道を模索して精進して参ります。