五稜郭始末記について

「五稜郭始末記」は
笹井邦平先生作の浪曲台本で
2000年度の国立演芸場「大衆芸能脚本募集」の受賞作品です。
素晴らしい台本を、師匠二代目東家浦太郎が素晴らしい作品に仕上げました。
今回のふげん社の会で
一太郎務めさせて頂きます。
この作品に取り組み始めましたきっかけは昨年7月の北海道浪曲巡業での函館公演です。
「五稜郭始末記」は、函館の碧血碑(へっけつひ)と侠客 柳川熊吉(やながわ・くまきち)の実話です。
函館公演の前に、函館八幡宮の裏山にある碧血碑を案内して頂きました。
碧血碑には戊辰戦争で箱館の地で最後を遂げた旧幕府軍兵士の亡骸が慰霊されています。
碧血碑の前に立った時に、何とも云えない哀しみと凄みを感じました。
是非来年、函館に来る時は、
「五稜郭始末記」を務めたい!と誓いました。

北海道でお世話して下さる沢山の皆様のお力で
6月25日の碧血碑前祭に合わせて、
今年も北海道、函館、北斗市の巡業をさせて頂くスケジュールでございましたが、
新型コロナウィルスの影響で、また来年以降の機会となりました。
せめて、浪曲で想いだけでも皆様のお心に届くように精一杯務めます。

北の大地に散った男たちの魂を弔う為に、命を賭けた人たちの熱い物語です。
心して申し上げます。