7日間浪曲ブックカバーチャレンジ 6日目

7日間 浪曲ブックカバーチャレンジ

6日目
「東家浦太郎 関東節ひとすじ」
芝清之 編
月刊浪曲編集部 平成6年発行

初代東家浦太郎、昭和9年から昭和56年まで出演日誌をまとめた本です。

初代浦太郎は、私の師匠
現・二代目東家浦太郎(←太田英夫←東家浦清)の兄弟子。
お二人共に東家楽浦の弟子です。
師匠は本名 太田清
初代は本名 相馬清
年齢は二回りほど違いますが
清という名前だけでなく、
楽浦の元に13歳で入門したという点も共通しています。

さて、初代浦太郎が昭和9年、15歳の年から昭和56年まで、いつ、どこで、誰がトリを取って、何の演目を務めたかを細やかに記した数冊のノート。
これを浪曲研究家の芝清之先生が浦太郎宅で見せて貰い、まとめ上げたのがこの本です。
かなり分厚く大きな本です。
一人の芸人についてこれだけの資料というのが他にあるのかわかりませんが、とにかく出版まで至らせた芝先生も浦太郎師匠も凄いです。

戦前、戦中、戦後と東京だけでなく、日本全国津々浦々を巡業したその足跡や演目を見ているとついつい時間を忘れます。
こういう劇場や芝居小屋、公民館があったのか、など色々な発見もあります。
ちなみに函館は巴座となっています。映画館でしょうか。

浪曲史、芸能史の貴重な資料でもあるこの本は今も木馬亭で販売していると思います。