古今集仮名序

昨年12月24日にお亡くなりになられた国本武春師匠。
武春師匠が「うなりやベベン」に変身して、ずっと出演していらっしゃる「にほんごであそぼ」を録画して見ています。
武春師匠の芸の明るさが太陽のように眩しいです。

うなりやベベンの曲は勿論素敵ですが、
古今集仮名序にメロディーを付けた曲に感動いたしました。

やまとうたは
人のこころをたねとして
よろづのことのはとなれりける

学校で習った覚えがある古今集仮名序にメロディーが付くのが意外でした。
邦楽の力は凄いですね。

私は学生の時は古文漢文が好きで、大学は日本文学専修でした。浅い勉強しかして来ませんでしたが、やがて浪曲に魅かれたのは、やはり浪曲も人の心を種としている「やまとうた」だったからだと思います。

浪曲の古い(明治から大正時代の)外題付け(最初の、プロローグの節)に以下の文句があります。

花より明るく 三芳野(みよしの)の
春のあけぼの 見わたせば
唐人(もろこしびと)も 高麗人(こまびと)も
大和心(やまとごころ)になりぬべし

頼山陽の言葉とか。浪曲以外にも使われている文句と思います。

人の心の素晴らしさは全世界共通で、言葉を通して誰にでも伝えることができる
という意味に、私は感じました。

浪曲が謳っている義理人情、人の心の素晴らしさを広く明るく、芸で語って行きたいです。